白い少女と金色の尻尾

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声をひそめながらも、転校生を指差して興奮のままにベラベラと喋ったのをよく覚えている。 そして、その後の友達の冷めきった言葉も。 「え、おま……何をそんな興奮してんの?」 「あの……雪原さん?だっけ。確かに可愛いけどそこまで騒ぐほどか?」 「一目惚れでもしたのか?」 等々。そして俺の興奮っぷりはクラス中の奴らの注目の的となり、挙げ句の果てにはそこら中からクスクスと笑い声が聞こえてくる始末となった。 雪原ましろは女子の輪の中心にいた。転校生という事で、今まさに同級生からの質問攻めに遭っているのだろう。女子に取り囲まれているにも関わらず、あの超人的な白さのおかげてどこにいるのかがすぐに分かる。 「……何だよ。あんなに変なのに」 俺はまだその意味を理解していなかった。 その後も雪原ましろは俺の目には白く映った。 肌も髪も瞳も相変わらずで、見れば見るほど綺麗な白銀だった。黒い制服が違和感に感じるほどだ。 ある時ふと思い付いた俺は、彼女をこっそりスマホで撮影してみた。所謂、盗撮である。あまり褒められた行為ではない事は分かっている。なので誤解されないように、さも景色でも撮っているかのようにさりげなく彼女をフレームインさせたのだ。 で、その結果。 「やっぱり……!」     
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