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「んぅぅ」
「体、熱くなってるよ猫くん。本当に、嫌かい?」
「そういう言い方、ずるいよ先生」
嫌なんて事ない。本当はずっと、こうして触れたかったんだ。自重しようとか、怪我とかがあってちゃんと出来なかっただけでチェルルだって、触れたくてたまらなかった。
ずるい人は得意げに笑う。クルリと体を反転させられて、今度は正面からしっかりとハムレットを受け入れた。
ドキドキと、苦しいくらいに心臓が煩い。どうしよう、クラクラする。何度も舌を絡めて、吸われて、角度を変えながら求め合って。どうしようもない程に溺れていく予感がする。
「せん、せい……っっ!」
涙で潤んだ目で見つめると、チュッと啄まれ、次には唇が首筋に触れていく。とても丁寧に、隅々まで愛されていくようにゆっくりと触れられて、もどかしくも感じてしまう。
「あっ、先生だめ。力、抜けちゃうっ」
「ベッド行こうか」
立ったままだと倒れてしまいそうで、首に腕を回して訴えるとそのまま抱き上げられた。腰と膝裏に腕を差し込まれて抱き上げられるなんて、かなり恥ずかしい。それに不安定で、ハムレットの首に腕を回して抱き寄せた。
「可愛い、猫くん」
「これ、恥ずかしいよ」
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