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「僕は嬉しいんだけれどね」
それを物語るように、ハムレットの目尻がふにゃりと下がる。こんなに締まりのないハムレットの顔を、他の誰が知っているだろうか。そう思うと、優越感がある。
とても丁寧にベッドに降ろされ、その上に陣取られる。ギシリと音が鳴るシングルのベッドは大人の男二人では狭い。
「狭いね、流石に」
少し不満そうなハムレットに、チェルルは笑って手を伸ばす。容易く触れられた体を捉まえて、チェルルはほっとした。
「俺はこのくらい、近いのも好きだよ。先生がとても近くにいるみたい」
「……たまには、いいかもね」
「先生、単純すぎ」
「いいでしょ、このくらい。僕は君が喜ぶ事をしたいんだよ」
本当に甘やかしすぎる。そうは思うけれど嬉しいのも本当だから困る。近づいて、甘くキスをされて、それに溺れていく。
「んぅ、先生……」
「蕩けた顔をしてる。気持ちいい?」
「んっ、気持ちいいよ。ぼんやりして、もっと欲しくなるっ」
「沢山、あげるよ」
チュッチュッとチュニックをたくし上げられて、体中にキスをされる。白かった体に赤い跡が無数につく。吸われ、赤くなるとそこを舌で舐められて。ヒクッと体が小さく反応していく。
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