【R18】離れた距離を埋めるもの(チェルル)

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【R18】離れた距離を埋めるもの(チェルル)

 宛がわれた家は一軒家だけれど小さめ。簡素でちょっと可愛らしいくらいだった。そこにチェルルの他、役所から派遣された二名の役人が付くことになっている。  裁判当日、ハムレットは早速面会……というよりも、一泊要求した。役人二人がいてもいいという条件で、身体検査も全部受けても付いてくると言い張った。 「んぅ……はぁ、まっって……っ」  チェルル用の寝室に入ってすぐ、後ろから抱きしめられてそのまま手が悪戯をしかけてくる。チュニックの下から手を滑り込ませ、クリクリと乳首を探って捏ね回してくる。  けれどこの家には二人だけじゃないし、別宅みたいに壁も厚くない。筒抜けみたいなものだ。 「人、聞かれちゃうっ」 「いいよ」 「良くないったら!」 「あいつらが僕達の日常に入り込んできたんだから、遠慮なんてする必要はない。それに僕は、限界」 「っっ!」  背中に当たるハムレットの昂ぶりは、間違いなく大きく育っている。それを感じると恥ずかしいような、でもムズムズするような感情に息が乱れてしまう。求められる事に悦びを感じてしまっている。  体を捻るようにしてするキスは少し無理があるのに、もっと欲しくてなかなか離せなくなっている。     
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