ただ、何でもない日常を(ハムレット)

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 とても落ち着く。このまま眠ってしまいたくなるくらいだ。 「捕り物、終わった?」 「あぁ。証拠品も押収して、今回の事件はギネスの犯行だと立証できる。ハムレットの処置も無事に終わり、今はチェルルが側にいる。アレクシス殿は必要な手続きを終えたら帰ると言っていた」 「そっか……」  凭れるようにしていた体を突っ張って起こし、ランバートは苦笑する。どうにか宿舎まで歩いていけそうだ。  隣をファウストが歩く。倒れそうになればすぐに手を貸せる距離だ。 「大丈夫か?」 「んっ、少し疲れただけ。少し休みたいな」 「では、明日と明後日は休みにしようか」 「え?」  思わぬ言葉にファウストを見ると、穏やかな黒い瞳がこちらを見る。大きな手が、軽く頭を撫でた。 「輸血もしているから、明日は部屋でゆっくりするといい。そして明後日は久しぶりに、デートでもしないか?」 「デートって……」 「いいだろ?」  なんか、ドキドキしてきた。エッチはしても、デートは久しぶりだ。戦場でデートも何もないのだが。  でも、嬉しい。今から眠れなくなりそうなくらいだ。 「うん、そうしたい」 「決まりだ」 「楽しみにしてるから」  手を繋いで宿舎に帰るその道すがら、二人はどんなデートにするかを話し合い、笑い合っていた。
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