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白い星
最初、それは白い1枚の便箋だった。
封筒には宛名が書いてある。
「私へ」
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あなたがこれを読めているのならば、私はもうこの世にはいないのでしょう。
ずっと私は貴方の体を借りている事を心苦しく思っていました。
貴方の中に私がインサートされたその日から私の生活が始まり
最初は体が動くという感動に打ち震え、走り回ってみたりしました。
ですが私は貴方の体がとうに限界である事に気が付きます。
とても言いづらいのですが……体の至る所が欠損していたのです。
主に眼球などのセンサー制御類を筆頭に、左腕は故障でもしたのか肩からリジェクトされており
今これを持っているペンの右手の指関節部分にも致命的な異常が見られます。
読みづらかったら申し訳ありません。……ですが、貴方に伝えるための方法が最早これしか残されていないのです。
私は貴方の体を修繕する為に初めて外に出ました。
端的に言ってしまうと、もう世界は終わってしまっているようです。
ここから、数百キロは全て"白い砂"になっている事が観測され私の稼働距離を考えれば移動は絶望的です。
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