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その言葉に、梨杏が目を見開いた。
「そうくるんけ」
仰々しく彼はため息をつく。
梨杏は清水寺を一瞥してから、ゆっくりと空を仰いだ。
「今回の依頼主は二人や。一人は鬼夜叉組現組長、鬼童丸――」
ここまでは陽一も予想していた。
そしてもう一人は……
「もう一人は、君の大嫌いな晴羅や」
「……」
「まぁあとは詰めるだけやし、帰るならかまへんよ」
嘆息しながらも、梨杏は陽一に言った。と同時に、ケイには目でお前は別とにらんでいた。
「いや、ここまで来たんやし。やるよ」
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