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ひと思いに暴れるのもいいだろう
空中に躍り出た陽一は両手を空高く上げた。
瞬間、懐から飛び出し広がる白い紙がまるでパラシュートのように傘となり、両の手に手掛かりが繋がった。
「相変わらず便利なものやね……」
「阿呆ゆうてないで行くよ!」
呆れたように言う梨杏をケイは叱責し、同じように飛び降りた。
彼女の場合は重力に逆らうことなく下っていったため、結果として陽一を追い抜いて地上に降り立った。
とはいえ、彼女の目の前に陽一も降り立ち、目の前に佇むフルドラを睨み付けた。
「もう面倒や。お前等がどんな理由でこの街にきたんかなんぞ、どうでもええ」
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