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さらに一歩前へ出ようとする彼をケイは押しとどめる。
普段は彼女のほうが頭に血が上りやすいのだが、こういうときは努めて冷静だった。
だからこそ、不安定な部分がある彼をサポート出来るという側面もあるのだが……
「なるほど、北欧の巨人スタロやね」
場違いなほど明るい声が二人の後ろから聞こえてきた。
ようやく梨杏がやってきたらしい。
その足取りは非常にゆっくりであり、焦りなどみじんもない。
「そして、そちらの女性は……感じからやとフルドラあたりかね?」
彼の言葉に、フルドラは息をのんだ。
それを感じ取り、梨杏は嗤った。
とんだ素人だ。
それが感想だった。
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