弐頼 異変

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 腹違いの姉がいると知ったのは、たった一人の肉親であった母が死ぬ間際だった。  物心ついた頃には母しかいなかった。  ほかの子にはお父さんがいるのに、なぜいないのだろう?  幼き頃はそう思い、何度も母を困らせることもあった。  女で一人で育ててくれた母には今でも感謝の念が絶えない。  だからこそ、私は人として生きていたいと思った。  こんないびつな存在ではあるけれど、誰からも認めてくれる存在ではないかもしれないけれど、人として生きたいと思えるようになった。  姉とは違う。  姉のような存在にはなりたいとも思わない。  何度も何度も、足を運んでもらったが分からなかった。  だからこそ、向こうからの申し出も基本的に断った。
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