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明らかに気質ではない男たちが集まっている。
「だめです。というか、あんなん即死っす」
先に到着していた男からの声に、最後に到着した女が怪訝そうに眉を寄せる。
「とりあえず見せぇや」
派手な女だった。
人間離れした赤い瞳に、肩辺りまでに切りそろえられた赤髪。
服装も、ドレスではないが、その辺にあるキャバクラなどで働いていてもおかしくないような格好をしていた。
彼女の声に男たちは素直に身を引き、狭い通路に道を作っていった。見届けながら不機嫌そうに、鼻を鳴らすとその間を通り抜け問題のソレを見た。
「……この服装的やと、松陰か?」
「おそらくは、夕方以降姿を見てやせんので」
部下の言葉に彼女は不快そうに牙を剥いた。
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