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目の前に人がうつ伏せで倒れていた。
ひどい血と臓物の匂いに場は支配されていた。
「親父に連絡は?」
「こ、これからです」
「サツや陰陽師……華峰院家の奴らには気取られるんやないよ。相手を探し出して、目にもの見せてやんな」
冷徹な声と共に、一部の男たちが動き出していった。
それを見届けながら彼女、穂積茨は今一度、変わり果てた姿にされた元部下を見下ろした。
「……エグいやんか」
吐き捨てるように言い、松陰だったものの腕を引っ張り体を仰向けにさせた。
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