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二人の事はたまたまだ。
元々はそんなに根を詰めながら仕事をしていたわけじゃない。
小回りの効く形でやりくりしていたし、二人が入る前まではある意味気まぐれでやっていた時もある。
用心棒代わりである刀太がいてくれたのが助かった。
私独りでは、あまり戦う力はない。
本来、荒事には向かない怪士であるのは間違いないのだ。
此処京都は、古都というに相応しいほどに人も物も怪士も古い。
だからこそというか、様々な闇を抱えている。
最近では、その古い闇に外から来た全く別の闇まで絡もうとしている。
確かに数年前から、関東……特に東京の中心部ではそんな話もよく聞くが、こっちのほうまで来るとは思っていなかった。
観光とはいえ、人流れが増えれば増えるほどに、言い面も悪い面も多くなっていく。
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