参頼 貧乏暇なし

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 【はなふじ】を離れた二人はゆっくりと小さな川縁を歩いていた。  昼前のこの時間は、あまり人通りも少なく二人を気にする人もまた少なかった。 「そいで、今回のはどういう仕事なん?」  安い仕事はいやだなぁ、陽一はそう漏らしながらフラフラと歩いていた。  彼の手には丸い陶器の酒瓶が握られていた。  気がつけば、いつの間にか酒をあおりだしていたのだ。  もはやケイもあいた口が塞がらず、半場諦めていた。 「何が安くて、何を受けるかは私らが決めることじゃないでしょ」  言葉の端々、そして息をつくと同時にため息が漏れていた。 「でもよ、実働の半分は俺たちなんやで? もうちっと給料がほしいねんけどなぁ」 「金あっても、何に使うのさ」 「ん?」
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