参頼 貧乏暇なし

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 大型バイクの音が閑静な住宅街に鳴り響く。  それを聞きながら、二人はあるものを待ち続ける。 「はいおまち」  そうして奥からそれが出てきた。  食欲をそそる香りと香辛料……  とろとろに混ざり合った餡が刻みの揚げに絡みついている。 「待ってました待ってました」  そう陽一は言いながら器を受け取る。  隣に座るケイも同じモノを受け取った。  そして、二人の目の前……ダレもいないそこにも器が置かれる。  それと同時だった。大型バイクの音が消え去り、のれんを大きな影がくぐってくる。 「うんら、今度はなんばしよった!?」
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