四頼 背後にご注意

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 日が落ち、街灯が少ない鴨川の岸辺では相も変わらず人通りが減ることはない。  むしろ昼間の親子連れからアベックなどの取って代わってきていた。  そんな光景を三条大橋から二人は見下ろしていた。 「さてさて、整理するかねぇ」 「もう終わった」 「はや!?」  ケイの言葉に思わずツッコミを入れるが、それは冷め切った視線にて瞬殺されてしまった。  【猫又うどん】を出た二人は、別の情報屋と接触してからゆっくりと、京都中心部付近までやってきていた。  二軒目で酒好きの情報屋と酒盛りが始まりそうだったのを力尽くで終了させ、いつも通りとはいえ些かお怒り気味のケイはずっと不機嫌な状態を保ち続けていた。  その様子を見ながら、疲れないのかねぇと陽一は見ているが、視線に気づくと彼女はさらに睨み付けてきていた。 「この先は足でやるしかないけど、人通りの多いところのほうが出現する可能性は高いはず……」  ケイの言葉にキセルを吹かせながら陽一も一応頷く。 「そうさな。相手は女で……日本由来の相手ではない可能性が高いかぁ」
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