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実に腹立たしい事実だ。
彼の容貌が普段とは打って変わって荒みきったものへと変貌していることにケイは眉をかしげていた。
「それで、どうしろっていうんだよ?」
エセ関西弁すら出ていない。
言葉遣いは敵意丸出しである。
ここまで感情をむき出しにすることもまぁない。
非常に珍しい光景であることには間違いなかった。
“別に要件は済んだわ。敵でもない私に、そこまで敵意を送らなくてもいいんじゃないかしら?”
向こうに関しては怒っている訳ではない。
まるで慣れているとでもいうように、あしらっている。
“私は見えることを必要としている人に教えるだけ”
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