七頼 半分の枷

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 なんとか隙が出来れば……  そんなときだった。  甲高い音が鳴り響いた。  思わず視線が移る。  そこには崩れ落ちる白い狼男がいた。  そんな事態はまるで想定していなかったのか、動きが完全に止まる。  見逃すわけにはいかない。  すぐにやらなければならない。  体内にあるなけなしの妖力をかき集める。  一瞬のタイムラグ……  狼男がそれに気付こうとしていた。  視線が交差する。
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