39人が本棚に入れています
本棚に追加
反射的なのか、火だるまになりながら飛び退くが、すでに体中に火が付いている。
悲鳴すらも、炎のまえでは上がりもしない。
すぐそこにある鴨川の存在を思い出したのか、勢いよくそちらへ走ろうとするが………
「出番や、酒ノ又三郎」
不意に陽一の声が響く。
次の瞬間、ものすごい勢いで透明な液体が火だるまの狼男を襲う。
そして火の勢いは消えずに、爆発でも起こしたかのようにさらに燃え上がった。
予期しない不意打ちにタフが売りの狼男も膝をつき、そのまま声もなく倒れた。
最初のコメントを投稿しよう!