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「平気か?」
徳利を背負いながらゆっくりと陽一が近づいてきた。
その言葉にケイは深い溜息をつきながら、ゆっくりと小太刀を拾い上げた。
「なんとかね」
「しっかし、こんな手練れのボディガードがいるってのは、あの女何もんなんやろな」
倒れている2人は、この前の【かくえん】なんかとは比べものにならないほどの者だった。
追跡については、【鷲峰】を放っているため問題なく捕捉を続けている。
とはいえ、この二体をこのまま放置するつもりにも行かない。
軽く嘆息したときだった。
「おおきに、ご苦労様やね」
場にそぐわない爽やかな声音に、2人が2人して深い溜息を漏らした。
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