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カン、コロコロ、コロコロ、黒田明が入口の引戸を閉めた次の瞬間だった。御神体が置かれている木箱の上からドングリが一つ落ちて来た。
理沙が土足で本堂に侵入して、さらに黒田明が引戸を開けたせいだった。木箱の上にいたネズミが緊張して、ドングリを後ろ足で蹴飛ばしてしまったのだ。
チュウー、チュウー、チュウー隠れていたネズミが、床に出て来た。ん、なんか音がするな、
黒田は本堂の中で音がしたので、再びススーーと引戸を開けた。
なんだ、ただのねずみか……
高滝神社の本堂にネズミが一匹ぐらいても不思議ではない。黒田はススーーと引戸を閉めた。バタッ。
チュウーチュウー、黒田にライトを照らされたネズミは慌てて、御神体の入っている木箱の裏側に隠れた。そして理沙の茶系のパンストによじ登ってしまったのだ。
普段、家ではゴキブリを見ただけでも悲鳴を挙げてしまうだけに、ネズミではたまらなかった。
嫌だネズミだ、でもガマンだわ、ガマンよ…
ネズミは暖かくて心地好い匂いでもしたのだろうか、茶系のパンストよじ登り理沙のピンク色のパンティーの位置までたどり着いてしまった。
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