2人が本棚に入れています
本棚に追加
理沙は2枚の公図があるから、まだまだ先に進めると考えていた。しかし道のりにして50メートルも歩かないで6尺道路は終わっていた。
えっ!道が、道がないわ、コンクリートの堤防だ…
理沙は目の前の光景を見て愕然とした。まさか高滝ダムがこんなに近くに、あるとは思わなかったのだ。
大きなダムね、これじゃあ、右にも左にも進めないわね…
理沙は高滝ダムの堤防から顔を出して、外灯の明かりが見えるかもしれないと期待したが、人口的な明かりは見えなかった。コンクリートの堤防をよじ登ることは可能で、堤防の幅も2メートルほどあるが
広葉樹林の葉が多い尽くしていた。無理をして歩くと足を滑らしてダムの中に落ちる危険があった。
タメだ、戻るしかないわ…
高滝公民館の和室で、もっとゆっくり高滝ダム建設書類を見れたらと悔やんだが、あのレイプマン黒田明が追って来たから仕方がない。30年以上経過している昔の古い2枚の公図は、土地の状態が変わり使い物にならなかった。
最初のコメントを投稿しよう!