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理沙は周辺の景色がどうなっているのか、早く見たくて小走りになった。檜の大木に右手をあてながら、高滝神社の裏側の崖っぷちに立った理沙は驚いた。
ええっーー!、こ、これは!ダムだわ、ダムに囲まれているじゃない…
理沙は高滝神社の天辺に登り、周辺の状況をつかむことが出来た。高滝神社周辺は浮島のようになっていて、ダムの水に囲まれていたのだ。
しかし悪い情報ばかりではない。林家商店のある十字路の先には、バイパス道路が通っているのを発見した。
高滝神社はバイパス道路よりも高台にあるので、深夜のメジロライン(バイパス道路)を車が走行しているのが見えたのだ。
外灯が見えるわ、あの道路はかなり道幅があるみたい…
バイパス道路に設置されている外灯を見て理沙は心強くなった。
あの道路まで自力でたどり着けば、きっと親切でまともな人が居るに違いない、頼んで車に乗せてもらおう、そうだ、みつからないように杉林の中を歩いて行けばいいんだ…
もうこの場所に居る必要が無くなったので、理沙は高滝神社から降りようとした。
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