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「違う、なぜお前がそう思うのかと聞いている」
「え?なんとなく・・・では、ダメですよね」
「ダメじゃない。捜査本部云々と言われるよりも、その方が納得できる。まぁいい。次に、彼女の両親は犯人か?」
「違います。アリバイがあります。距離的にも動機的にも違うと思います」
「そうだな。俺が、毎回同じ質問をしているのは、彼女の反応を待っているからというのもあるが、彼女の両親が何か思い出さないかと思っているからだ」
「両親?犯人じゃないですよね?」
「そうだ。さっきの話に戻るけど、俺は彼女が犯人を知っていると思っている」
「えぇそう聞きました。何度も聞いています」
「彼女たちと両親は良好な関係だったのだろう?」
「はい。近所の話でもそうなっています」
「ほらな。後は、自分で考えろ」
また、森下さんはボタンを眺めながら黙ってしまった。
こうなったら、暫くは自分の世界に入り込んでしまう。
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自警団の奴らの裁判が始まる。
空き巣犯。それは許されない犯罪だ。
でも、儂の目的は違う。
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