素直になれなくて ~初彼編~

3.初めてがいっぱい

初日の出を見た後は
みんなで神社へ移動して初詣。

先輩と私は定位置のみんなの1番うしろで
2人でおしゃべりしながら歩いていました。

『まだ早いのに、
結構たくさん人がいるんですね。』

『元旦やからなぁ。
去年も部の奴らと来たけど
これ位の人やったで。』

『そうなんですか？
私、こんな時間に初詣に来たの初めてです。
というか、オールも初日の出も初めて。』

『へぇ～。
初めて尽くしやなぁ。
じゃあさ……付き合うんは？』

『え？』

『今まで、付き合ったことは？』

『な、、、ないです！』

『マジで！
じゃあ俺が初めてなんや？』

『はい。
先輩は？』

『リホが初めての彼女やで。』

そっかぁ。
先輩もお付き合いするの、
初めてなんて嬉しいな。

“初めての彼女”って言ってもらえて
くすぐったい・・・。

お参りをして
みんなでおみくじをしようということに。

一緒に行った部員さん全員が大吉で
大盛り上がりでした。

そして帰るとき
乗る電車が違うので先輩とは駅でバイバイ。

『じゃあ またメールするから。』

『はい！
あ。先輩。
これ、帰ってから見てくださいね。』

『なに？』

『年賀状です。』

『うわぁ。
めっちゃ嬉しい！
ありがとう。今 見ていい？』

『ダメです。
恥ずかしいから帰ってから見てください。』

弥生ちゃんや同じ電車の部員さんたちに
からかわれながら帰路へ。

家に着いてシャワーをして
ベッドに入るとケータイがなりました。

あ。先輩からのメールだ。

『お疲れ！
ちゃんと家ついた？
年賀状ありがとう！
次は2人でデートな。』

眠くて仕方なかったのに
一気に目が覚めてしまう。

何回もメールでやりとりをして
キリがないので
次の日に会う約束をして
お互い『おやすみなさい』のメールをして
幸せな気分で眠りにつきました。