3.初めてがいっぱい

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『ただいまー。』 『おかえり。 リホにも年賀状 来てたよ。』 『うん。ありがとう。』 母から年賀状の束を受け取って 誰からかな~ってパラパラ見ながら 自分の部屋に行きました。 その中に見慣れない字のものがありました。 ん?? これ、誰から?? 表を見ると先輩からでした。 きゃーーーー!! 『来年の初日の出までには もう少し体力つけるように!!』 え?? え???? 元旦の日に帰ってから すぐに書いて出してくれたってこと?? 嬉しいーーーーー!!! ベッドに寝転んで ハガキを眺めてニヤニヤ。 デートを思い出してニヤニヤ。 あ!! そうだ。 靴ひも、替えよー!! 部活用のシューズを 先輩とお揃いの靴ひもに付け替えました。 次に先輩に会えるのは 3日後の部活のとき。 部活の日が待ち遠しいな。 トントン。 『今日は誰と映画行ってきたん?』 ……ノックとドアが開くのと声、全部同時やん。 部屋に入ってきた母を見ると 機嫌は悪くなさそう。 『・・・部活の先輩。』 『リホ、彼氏 出来たん??』 『なんで??』 『なんでって、 お母さんやからそれくらいわかるんよ。 お付き合いするのも、遊びに行くのもいいけど 他のこともちゃんとしなあかんよ。 あと、 明日はおばあちゃんの家に行く日やからね。』 『はぁい。』 『それで彼氏はどんな子なん??』 母は友達みたいに恋バナをして満足したようで やっと部屋から出て行ってくれました。 母が出て行ってから 朝 のファッションショーで散乱した服たちを 片付けながら顔や態度に出まくりなんだなって 恥ずかしくなりました。
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