3人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
…しかも愛華姉の記憶力はそれだけには留まらない。
「その漫画、かなり人気があったみたいだねぇ…アニメにノベライズ本、ゲームに続編漫画…確か舞台にまでなってたなぁ…」
「へぇ～」
「銀爆の知念豊が主演してたんだよ」
「えぇ～ホントですかぁ～!?」
…とまぁこんな感じでその漫画に関する話を拡げていく…そう、愛華姉は色々な漫画を数多く読んでいてとても詳しい。
少なくともここにある漫画の情報はバッチリである。
そしてそれは漫画だけではなく…、
「愛華姉、『LEヒーローズ』やってたよな？クイズマップってどこまでクリアした？」
「あぁ、全部クリアしたよ」
「マジで？俺マップ34が解らなくてさぁ…」
…ゲームも家庭用ゲーム機・スマホアプリ問わず様々な物を攻略していて…、
「愛華さん、昨日の『tuxedo』見ました？」
「あぁ、大田雄二のドラマ？アメリカ版の原作が面白かったけど、日本版は日本版で面白いよね」
「えっ、原作も見てるんですか？」
…ドラマも幅広～く見ていてこれまたとても詳しく…、
「『マスカレードリゾート』楽しみ～！絶対見たいなぁ～！」
「そうだなぁ～、同じ監督の『本能寺旅館』も面白かったし、同じ脚本家の『秀吉狂想曲』も好きだしなぁ～」
「へぇ～、監督は知ってたけど脚本家は知らなかった～！」
…映画もこんな感じで…。
「…相変わらずの『歩くワイキペディア』っぷりで…」
俺は呆れながらボソッと呟いた。
…見た目も性格もそんなに悪いわけじゃねぇのに三十路にもなって男の影が全くねぇのは、この男口調とヲタまがいなトコロがあるせいだな、絶対…。
最初のコメントを投稿しよう！