悲劇2 美少女リーディア

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 銀に輝く長い髪、神秘的な紫の瞳。きゃしゃな体つきで、ふわりふわりと歩いている。とんでもない美少女が、教室の後ろの扉から入ってきたのだ。こんな美少女は今まで学校にいなかった。もしもいたら、絶対に気づく。 「あれは誰?」  ライリーは誰にともなくたずねた。あんな美少女に興味を持つなというのは無理だ。教室の生徒たちはみな、彼女にみとれている。ライリーも目が離せない。 「昨日、入学してきたリーディアだよ。昨日から、すごいうわさになっている」  誰かが質問に答えてくれた。リーディアは何かを探すように、教室を見まわした。しかし見つからなかったらしく、つまらなさそうに視線を下げる。うっとりとするような微笑を浮かべて、後ろの方の席に座った。
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