第2章 空の歪み

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ドアを開けると母親らしい人が玄関に立っていた。 「どうしたのレオ?」と玄関先にいた俺に間違えて声をかけた「どうも・・・」 「時間外にどうして街を彷徨ってたんですか?」 母親が俺に少し強い口調で話してきた! 「かあさん・・ゴメンよ・・放っておけなかったんだよ!」 その少年は、母親らしい人に俺を家に招いた報告をしていた。 そして俺のことを見ながら 「かあさんもわかでしょ!この人が身に付けている物、見たことある?」 そう言い、少年と母親は俺の全身を食い入るように観ていた。 部屋の奥には、二人以外に誰かが居るようだ、話し声が聞こえてくる。 俺はまず礼を言った。 「ありがとうございます」 「もう時間内になったから大丈夫でしょう!」 母親らしい人が言った。 「え・・時間内って?」 俺は何がなんだかさっぱり、わからなかった。 「まあ、狭いけど入ってください」母親らしい人が言った。 「誰だ?また変わった服を着ているなぁ」 年の頃、五十を過ぎた白髪の男が俺を見て言った! その家は、約八畳ほどの部屋に四人で住んでいた。 少年のレオ、その母親のイマそして、レオのおじさん、母親の兄さんリク、その妻のノナであった。 部屋は一間で台所、トイレが付いていた。 部屋の中は、外より少し湿度が多く蒸し暑さを感じた。 この狭い部屋に、四人も住んでいるせいなのか・・・・ 「あなたの名前は」 母親のイマが俺に訪ねた。 「久我山 涼です」 と俺が答えた。 「え・・・」と母親が怪訝な表情となり・・・ 俺、以外の全員が顔を見合わせていた! 今迄に聞いた事がない名前らしい。 「あなたは何処から来たんですか?」 俺は、なんて説明していいかわからなかった。
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