第2章 空の歪み

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「五時から七時が回収の時間で、絶対に街を歩いてはいけない時間帯なんだ!」 「それなのに、足音が聞こえて来たんだ?」 「回収人も道路に降りる事は無いはずなのに・・・だけど、あなたが居たんだ?」 レオが話しかけた。 「部屋に俺を入れて、問題無いのか?」 「大有りだよ!」途中でリクが皮肉交じりに口を挟んできた? 「あと、二~三時間ぐらいは、大丈夫でしょうが・・・・あなたは政府に登録されていないから・・・」 「しかし、追いかけてきましたよ!」 「追って来たのではなく、不思議に思えたのよ・・・この時間帯に・・・ヒトが・・・捕まれば大変な事になるわね?・・・・」 「でも・・・回収人はマニュアル以外の事はなにも出来ないの」 「回収して報告後、調査班が動くと思われるけど、登録がないので混乱しているはずよ」 「回収時間とは…屍を回収する時間なんだな…そして何故、無造作に人間をあのように・・・」 俺は強い口調で言った! 「わかったよ!どうでもいい事なんだが…俺も、この先長く無い…話してやるよ!・・・」 リクが投げやりな口調で俺に向かって話しかけて来た。 「どのくらい前になるだろうか、人が増え過ぎて、食糧が徐々に高騰していっだった」 「そんな中、変なウィルスが流行り、動物が絶滅していった…」 「動物が絶滅したのは、ウィルスだけじゃあない、大気が汚染されオゾン層が破壊された結果とも言われているが…」 「そのせいで空が「歪む」んだな!」 俺は答えた! 「おまえ!観たのか?・・・」 「あんな事があり得るのか?」 俺はまだあの現象を理解していなかった。 「俺も偉そうな事はいえないが、この国の人間は好き勝手なことをし過ぎて・・・誰も歯止めを掛けようともしねぇからな!」 リクが呆れた口調で話していた。 「こんな事、誰も予測が出来なかった・・・・一人を除いては・・・」 「政府は何もしなかったのか?」 俺は思わず口を挟んだ! 「したさ・・・適当な事を・・・面倒くなっちまったんじゃないかな?・・・」 「ちょと待てよ!国を運営しているのは、政府だろ!」 俺は怒っていた! 「お役所さん達、真面目にやってきた奴らは、変な責任を負わされて、辞めさせられ…」
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