第2章 空の歪み

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「グシャ」戻り「グシャ」を繰り返していた… ありえない事だが不規則に「歪み(ひずみ)」が空を変形させていた! 陽は出ているが、しかし「歪む」事で光が屈折し、落ち着きがなく、地上に降りてくる。 鈍よりした雲り空だが、落ち着きがない光は、突然自分の背中を照らした。 そして、またあの悪臭が鼻孔に入り、ハンカチで鼻、口を覆った。 「一体ここは何処なんだ?」 と独り言を言い… 「俺はどうなったんだ?」の自問をまた繰り返していた。 空の「歪み」ばかり気になり、周りの風景が目に入っていなかった。 光が背中のあたりから足元を照らしたことで、目線が一瞬下に下がった。
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