愛を囁く

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曲が終わって感想を聞くと 「ミヤさんかっこ良すぎです。」 と返ってきた。 なにこの可愛い生き物。 持って帰っていいですか? 俺が悶えそうになるのを必死に我慢していると、じわじわと赤くなっていく樹に可愛くてうれしくて笑いがこぼれた。 録音は順調に進み、どうしても彼の歌が録りたくて彼一人にも歌ってもらった。 まだ、離れがたくて延長して二人でいろんな歌を歌った。 勿論樹の声を逃したく無くて、録音はし続けていた。 恰好付けたくて、支払いは俺がと言ったが、樹は申し訳ないと譲らず結局俺の方が少し多めに払うことになった。 夕食に誘うとOKしてくれて一緒に食べた。 本当はデートで使うような店に行っても良かったんだけど、樹はきっとまた気を使ってしまうと思ってファミレスにした。 たわいもない話を二人でして、デートみたいだなと思った。 「また、一緒に歌おう。」 帰り際、次の約束がどうしても欲しくて俺が言うと、樹は突然涙を流した。 結構いい雰囲気になってたよな? もしかして、嫌なのを我慢していたとか? 嫌な汗が背中を伝うが、とりあえずハンカチを手渡す。 「何か、うれしすぎて感情が高ぶっちゃって。」 今、めちゃくちゃ樹を抱きしめたい。     
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