愛を叫ぶ

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会議は混乱の中終了した。 明日まで、プロデューサーの出した期日だ。 ぼんやりしている時間は無いと立ち上がると橋本さんが近づいてきた。 皆気まずそうにしている中、大した度胸なのか、単にゴシップ好きなのかは分からない。 「啖呵きってかっこいーじゃん。」 と話しかけられた。 馬鹿な同僚の所為で迷惑がかかっている立場のはずなのにとても面白そうだ。 「カッコよくはないと思いますよ。 というか橋本さんいいんですか?」 チラリと他の社員の方を見た。 気まずそうにこちらを伺っている。 俺はもうやめるつもりだから仕様がないが、橋本さんは違うだろう。 そもそも今回の件に何の関係もないのだ。 「いや、別にゲイっていうの?そういうのに偏見とか無いし。それにデスマーチの連続なんだからちょっと考えればそんな暇無いって分かるじゃん。」 薄く笑いながらそう言った。事実樹と会えない事も多い勤務実態だったので複数人と付き合うのは不可能に近いだろう。 「で、なんとかなりそうなの?」 「曲の方はなんとかします。」 基本的にゲームで作った曲をアレンジして主題歌に仕立てる予定だ。 それがこの作品に合うと信じている。 問題は歌だ。     
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