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二人がその場を立ち去った後、友人が興奮気味に話しかけてきた。
「ちょっと、見た!!見たよね!!ミヤ×ヴィーって事。ねえ、アレってそう言う事でしょ!?」
隣に居るのは友人なんだけど、ちょっとだけイラっとしてしまった。
「別に、手を繋いでた訳でもないし男二人が一緒に居るってだけで飛躍しすぎだよ。」
そうだ、二人の距離感は終始それなりに気心の知れた友人という距離だった。
手を重ねる訳で無く、並んで歩く距離もそれなりに離れていた。
だから、それはつまり、もし二人が恋人同士だったとしてもその関係を周りに知られたくないという事だろう。
それを、自分の萌えの為に引っかきまわすつもりは無い。
「えー、絶対に怪しいよ!!」
友人はまだ、あの二人についてあれこれ言っていたが、私が乗ってこないと気付くとすぐに別の話しに移っていった。
その日を境に、ネット上にミヤはゲイだ。という書き込みがなされる様になる事をその時の私はまだ知らない。
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