君と愛を唄おう

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理由も言わないのに「しょうがねーな。」と笑ってくれる友人に素直に感謝する。 いつ暇になる?って聞かれたのでライブの次の週を言う。 じゃあそん時なと声をかけられ分かったと答えたところで、腕に違和感。 そちらを見ると一人の女子生徒が俺の服の二の腕あたりを引っ張っていた。 その顔には悲壮感がありありとあらわれている。 「あの、……お話があるんですがお時間良いですか?」 横に座っていた友人が小声ではやし立てるように「告白?告白?」と聞いてくるがあえて無視をした。 俺の服を掴む女の子は知り合いでは無いし、そもそも悲壮感の溢れるこの態度はどう考えても愛の告白をする感じじゃない。 「えっと、何かな?」 下級生と思われるその子に聞く。 「あの、ここじゃちょっと……。」 真っ青な顔をしつつその子は言った。 「じゃあ、あっちで良い?」 指さすと、首を横にぶんぶん振られた。 「あ、あの、どうしても人に聞かれたく無い話なんです!! 午後の講義終わったらお時間いただけませんか?」 声も悲壮感で一杯だった。 美人局とかじゃないよな。 なんていうか真面目そうな感じの子だし、そもそもとても追いつめられている感じだし。 「分かった。 駅前のカラオケでいい?」 「はい。」     
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