愛を囁く

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愛を囁く

憧れのミヤさんと2回ほどコラボさせてもらった後、ミヤさんから一通のメールが届いた。 それは今度音楽スタジオを借りて一緒に録音しないか、というお誘いだった。 2回目のコラボの時に、アコギバージョンの話を少ししていて、ミヤさんはギターも弾けるということで、折角だから、リアルで会って合わせてみないかという事になった。 スタジオといってもインディーズやアマチュアのバンドの練習に使われている所でそんなに敷居も高く無いらしい。 生ミヤさんに会えるなんて!!一ファンとしてこんな嬉しい事は無いけれど、実際に会ってがっかりされないか、それがとても心配だった。 でも、直ぐに思い直した。 そもそも、普通男同士でがっかりするもくそも無いんだよな。 俺がゲイだからすぐにそっちに結びつけてしまうだけで、ミヤさんからしてみたら俺なんて男という時点で対象外もいいところだ。 普通の共通の趣味の知り合いに求める事なんて、空気を読む事と、あまりに不潔すぎる身なりをしていない事位だ。 ありもしない変な期待を持っているのは俺だけな訳で、ミヤさんはただ純粋に一緒に音録りをしようと言ってくれているだけだ。     
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