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隣を歩きながらシュンとした大祐を、真友子は無性に抱きしめたくなった。
「ねぇ、大ちゃん。だったら、役割分担決めようか」
「役割分担?」
意外な話題だったのだろう。
ポカンとする大祐の目が、真友子を見返す。
だから真友子は、ニッコリ微笑んで頷いた。
「だって、これからもお家デートはするでしょ?」
「うん」
「それなら、お家デートする時の役割を決めておけば、お互い気兼ねなんか
しなくて済むでしょ?
それに、いつか一緒に住むことになった時のシミュレーションにも
なるじゃない」
そっか!
一気に、大祐の顔が輝いた。
「いいね。じゃあ、今夜はそれをゆっくり話し合おう」
いつか一緒に住む日のためにさ。
そして、ものすごく良い笑顔でそう言った大祐を、やっぱり真友子は
思いっきり抱きしめたくなった。
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