15 真夜中の勘違い

1/14
前へ
/36ページ
次へ

15 真夜中の勘違い

このところ大祐は、少しばかり悩んでいる。 彼女と知り合うことになったあの間違い電話は、秋が深まる頃だった。 それから、わずか三ヶ月あまり。 あの頃の自分の気持ちを、今の大祐は全く思い出せなくなっている。 彼女との仲は、恐らく惚れたのは自分の方が先だっただろうと思う。 だが、それ以外は全て真友子のほうが積極的だったことは確か。 何より彼女は、とにかく大祐と一緒にいることを強く望んだ。 しかし、いくら彼女が受け入れてくれたからとはいえ、最初のデートの日にベッド・イン。 しかも、久しぶりということもあるが、彼女と一緒のベッドに入ると どうにも我慢が利かない。 お蔭で、自分でも驚くほど毎日のように彼女を貪ってしまった。 だからという訳ではないが、大祐の気持ちは益々彼女に傾いた。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加