15 真夜中の勘違い

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そのせいで元の生活に戻った今、彼の中は、あの夢のような九日間に 戻りたくて仕方ない自分しか見出せないでいる。 まぁゆ、帰ってきたかなぁ。 平日の夜、真っ暗な部屋に帰宅すると、真っ先にそんな事が浮かんでくる。 そして、ぶら下げてきたコンビニ弁当をベッド脇の座卓に置いて、小さく 溜め息をつくのも日課になった。 お鍋は、一人より二人の方が美味しいしね。 耳には彼女の言葉が蘇り、一人の食事が益々味気なくなる。 まぁゆ、何食べてんのかなぁ。 しかし、どうやら彼女も新たなプロジェクトが始まったらしく、 忙しさは想像に難くないために無駄な連絡はしづらいのが現実。 そして、このところ気付くと呟いているのが、この言葉。 まぁゆと一緒に暮らしたら、どんな風になるんだろう。
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