3、であう

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 あれから時が経ち、制服は冬服にかわった。  文化祭の買い出し中、物干し竿に干されている赤いワンピースを着たテディベアを見つけた。その古い日本家屋の庭には草むしりをする人影があった。雰囲気があまりにも変わっていて別人かもしれないと思ったが、思い切って声をかけた。  彼に抱えられて現れた猫は、チャコではなくぽん太と呼ばれていた。すっかり大きくなっている。とても両手には収まらない。  ぽん太は可愛いらしい前掛けをを付けていた。彼が作った物らしい。  「佳菜子ちゃんと働いてますか?」  あの後、佳菜子はオーナーと意気投合して、ちゃっかりバイトに雇ってもらっていた。  「凄く…元気だよ」  曖昧な答えだった。  スマホに電話がかかってきた。早く戻ってこいとの事だ。  「またね」  学校へ戻る前にぽん太の頭を撫でる。ぽん太は私の事を覚えているだろうか。  外は雲一つない青空だ。雨など降りそうもない。
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