745人が本棚に入れています
本棚に追加
スプレーで軽く髪を湿らせて、結ちゃんはコテで私の髪を巻いていく。
サイドから編み込んでふんわりとしたハーフアップに仕上げていく。
仕上げにスワロフスキーのピンと白い花のコサージュを飾る。
「ふふっ
出来上がり。」
「ありがとう、結ちゃん。」
「どう致しまして。
ほんとは、小学生の絆の髪を毎日、結って
あげたかったんだけど、してあげられなくて
ごめんね。」
「そんなの…
結ちゃん、気にしないで。
私、すっごく幸せだよ。
子供の頃は、お母さんがちゃんと髪も結んで
くれたし、今は、結ちゃんがこうして
かわいくしてくれる。
考えてもみてよ。
お母さんが3人、お父さんが3人いて、その
全員からかわいがってもらえるのって、
日本中探しても、私くらいだと思うよ。」
最初のコメントを投稿しよう!