物静かなこの子の夢はエグい

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物静かなこの子の夢はエグい

「共犯って何?」 そりゃあナイフ片手に言われたら1つしかないであろう。 「知られてしまったんだ、隠しとおすつもりもない。」 そう言うと彼女は自分の机から1冊の書類を出した。 「あ、あのこれは?」 「何を言う、さっき君の見た通りだ」 書類に目をとおすとおびただしい数の名前が書いてあった。 え?これってうちのクラスの名前もある、どういうこと。 「私はこの学校の生徒を自分の物に....いや、所有物にしようと思ってるのだ」 胸を張って言った、ここまですっきり言われると逆にすがすがしい、私の中のリトル三浦がパニックをおこしている。 「ここまでちゃんと人に言うのは初めてなんだ」 彼女はそう言うと少し頬赤らめた、私にとっての彼女のイメージが崩壊している。その前に気になることがあった..... 「そのナイフって何?」 「ん?これか、これはさっき絵を書くのに使ってたんだ」 「ヘ?」 「とても味のでる作品になるんだ、ハルさんも今度やってみてください」 「は、はい」 多分一生やりません。 「ん?さっきから思ったのだけど、何故そんなことを?」 「い、いやなんでもないですよー」 無駄なこと言って怒らせないようにしないと、ここはまず見たってことで話をあわそう。 「私の大事な秘密をしってしまったんだ、それなりのことはしてもらうね」 すいません、こわいです。 「これも渡しとく、よく見てね」 用意がよすぎるような気もするけど、そこは気にしないでおこう。そう思いページを開いた。 「............」 言葉にならなかった、いや出来なかった。 そこにはうちのクラスの個人情報がのっていた。 身長、体重をはじめに住所やなんのためかわからないけどスリーサイズまで......まさか私のまで あった、完璧にあっていた。 「どう?驚いてくれた?」 「1ついいかな」 「何?」 「身長や体重って確か今日身体測定で測ったときのだよね」 「ご名答」 「盗んだの?」 「保健室の先生が見せてくれたのです。すんなりと......ね」 まさかとは思ったけど保健の先生にまで手を出すとは 「まあ、それでもまだ私の夢にはほど遠いけど」 「え?夢?」 「そう夢」 今だかつてこんな夢をもった女子高生がいただろうか、私はそう思いながらこう呟いた。 「その夢エグすぎるでしょ」
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