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ライトはルグランに尋ねた。
「ここがどこか知ってるんですか?」
少しの沈黙の後。前を見ながらルグランは応えた。
「あぁ、場所は知っている。ここが別世界からの入口になっているとは知らなかったけどな」
「その別世界っていうのが俺がいたとこだろでいいんですよね?」
「さぁな。俺も初めて行った口だからな。ただ、聞いてた感じと違ったな。暑くてたまらないって聞いてた」
ライトはまた考え込み質問をした。
「じゃあ、世界はいくつかあるのかもしれないのですか?」
「さぁな。俺は好きで行った訳じゃない。詳しく言えないが偶然に過ぎないのさ。」
ルグランは前を向いたままライトを見ようとしない。また、ライトもルグランの口調からこれ以上の情報が得られないと感じ取っていたのか、情報を得る場所を広げていった。
「とりあえず町……村?なんでもいいので人が多くいるところに案内してもらえませんか?」
「構わないが5日ほどかかるぞ」
「まじですか……それって手ぶらで移動可能な距離ですか?」
「心配ない。水に困ることはない。」
「そうなんだ?んじゃ、食べ物とかはないんですよね。」
「んなもん、現地調達で十分だろ。」
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