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「俺、ちょっと電話してくる」
そう言って少年は席を立って歩いていった。
――このレストランから少し離れた公園
一人の男が何者からか走って逃げていた。
「くっ、逃げれねぇ」
容姿は20代、まだ若者という感じである。
背後からは黒いコートを着た男が追ってくる。こちらはストレートの長髪で気持ち顔に余裕の表情が見てとれる。
「あー、逃げても逃げなくても一緒だよ。どうせ連れ帰るから。」
「うるせぇな!」
逃げる男が胸ポケットから何やらカードを取り出し振り向きざまに手のひらで開くと炎が長髪の男に向かって一線した。長髪の男は手から刀のようなものを作り出し、炎を一刀両断。そのやいばが逃げる男を切りつける。とにかく逃げることだけを考え男は走った。
先ほどのカードの燃えカスが長髪の男の肩に触れる。
「炎系の魔源か。ったく、こんなとこで使ってもらうと困るんだが」
逃げる男のいく先にレストランが見えた。
スマホで会話をする少年がいる。
「だからさ、今家族で飯食べてるから。俺は行けないからうまいことやっといてよ。お前そういうの得意だろ。ん?」
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