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「いや、なんというか、固有名詞というか、人の名前や場所の地名が全く……」
「あー、まぁいい。とはいえ名前がねーのも面倒だな。俺が名付けてやろう」
「え、いや、結構です。」
何やら自信満々なルグラン。
「ふ、遠慮すんな。お前、利き腕どっちだ?」
「え、右利きですけど」
「じゃー、お前の名はライトだ。」
「え?なんですかそれ、そんなの大半ライトじゃないですか」
「うるせーな。どうせ思い出すまでの仮名だ、きにするなw」
ライトは何かしらの変更を考えたようだったがルグランは全く気にも止めてないようで、話はそのまま終わった。
ライトと名付けられた少年は改めて自分がいる場所を見渡した。
小高い丘の上だと思われるが、そこは石畳の床になっている。石畳は直径3mくらいの円になっている。そのまわりは背の高い雑草が生えており、遠くまで見ることができない。
ライトは雑草をかき分けていく。
「おい、どこいくんだ?お前、道もなにもわからねーだろ。」
ライトが雑草をかき分けると広大な土地が目に飛び込んでくる。そこは現代社会からかけ離れた世界。まだ文明が発達していない世界。
一瞬、どこかの砂漠地帯にでも来たのかと思うほど建物がない。かろうじて見える建物は小屋にしか見えない。人が住んでるようにも見えない。
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