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未開封だった箱を早速開けて、1本口にくわえる。
これ、もうちょっと細ければ食べやすいんだけどなあと毎回思う。
でもこの太さが美味しく感じるような気がしないでもない。
私ならあと3ミリ細くして、その分長さをほんのちょっと足すかな。
「食ったな」
「……えっ。なに。なんか罠的なやつだったの?」
突然隣りから不穏な言葉がかけられ、顔をしかめる。
金払えって言うなら、別にいつも買ってるものだし払うけど。
茶色い棒を口にくわえたまま隣りをうかがうと、相手はなぜか口を尖らせている。
「なんだよ罠って。つーかお前、まさか今日が何の日か知らねーの?」
「今日? 今日って……。あれ。何日だっけ」
「……3月14日だよ」
3月14日。
ああ、そういえば昨日、友だちがはしゃいでいたな。
「ホワイトデーだっけ」
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