012.王太子と女騎士の恋-01-ありがた迷惑な爵位

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「それは、そうかもしれませんけど…子爵位の方が気楽だったって言うか…今まで顔を出さなくてよかった公式行事にまで出席しないといけなくなったし…」と、リゼラはありがた迷惑だと言わんばかりの言い様である。 「確かに、伯爵以上から出席しないといけない行事はぐっと増えるからなぁ」とウルバもガリガリと頭をかきむしる。  ウルバ隊長も公式行事の何やかやが面倒くさいらしい。 「大体、王太子を救ったというけど、あんなのたまたまですよ?ルミアーナ様が愛しいダルタス将軍救出のため震源地だったシムの神殿に向かったときに、知らないうちに王太子がくっついて来ていたなんて、あの混乱時、誰も気づかないじゃないですか?」 「「「ああ、あれな!」」」と、周りもうんうんと頷く。 「確かに驚いたぞ、危険だと分かってるのになんでまた王太子はついてきたり…」 「まぁ、それは…ルミアーナ様をおっかけていったんでしょうけどね…。守りたかったみたいですよ?」 「へ?王太子が、ルミアーナ様に横恋慕しているって噂は本当だったのか?」 「隊長、知らなかったんですか?ああ、そっか、隊長、あの時いなかったから…」と副隊長のジョナが言う。     
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