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性急に追い立ててくる隆太の指に成す術はなく、俺は二つを包み込む白い手の中に欲望を吐き出した 下に視線を落とすと、二人分の精液に塗れた隆太の手が視界に映った。指を伝って滴り落ちるそれが何とも艶かしく、直視出来ずに視線を外す 呆気なく果ててしまった恥ずかしさと、果てたばかりとは思えない程に頭を持ち上げる自身に、頭の中は終始混乱していた 「あ、あ……どうしよ、今イったばっかなのに、なんか俺っ……」 「俺も、これだけじゃ足りねえ」 なんで、どうして いつも自分でする時は、一回出してしまえばそれでいいのに 時間を一切空けずにこんな風になるなんて、自分で自分が信じられない 俺今、あんなのじゃ全然足りないとか、思ってる 「りゅうたぁ……」 昂ぶる自分のものを抑えながら、縋るように隆太の名前を呼ぶ。誘うような、惑わすような、猫撫で声で すると隆太は口元を手で押さえて小さく眉を寄せると、何かを考えるような素振りを見せた 俺は返答を待ってる間我慢が出来なくて、無意識に隆太の身体に自分の身体を擦り寄せていた 身長も殆ど変わらないから、胸の突起同士がいい感じに擦れ合って、気持ち良い ああ、ああ、俺ってこんなに、堪え性がなかったのか 「 太一」 「ん、なに?」 「シてぇ」 「したい……って?」 「このままここで、太一を抱きてぇ」 隆太の言葉に、俺は一瞬動きを止めた。こんな風に直接的な言葉にされるとは思わなかったから、動揺が隠せない 抱きたいって、ことは、つまり 俺と、その、したいって事で 理解がようやく追い付いた頃、再び隆太が言葉を紡いだ 「今、お前のこと、すっげえ抱きてえよ」 ああ、どうしよう 俺だって男なのに、そんな風に奥底から振り絞られたような声で言われたら、抱かれてもいいと思ってしまう 隆太になら、何されてもいいな、なんて
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