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桜は、あたしにゆっくりとひかるの過去について話してくれた。
桜と春花がひかるに出会ったのは幼稚園の頃。その頃は、妹ひまわりちゃんも存命でずっと一緒にいたようだった。
幼稚園でも名物というくらい仲のいい兄妹で、二人とも友人は多かったようだった。桜も春花もひかるとは仲が良かったようで、ひまわりちゃんとも接点を持っていたようだった。
ひまわりちゃんは、当時のひかるよりも明るくいつも太陽みたいに笑う女の子だった。そんなひまわりちゃんが入院したのは、桜や春花たちが卒園する間近のころだった。
あれだけ明るかったひかるも少しずつ暗くなっていった。それはまるで別人のように静かでおとなしい子供になっていった。
卒園してからのことは、桜も春花も全然知らなかったようだが、二人が中学生に上がって数か月してから風のうわさを聞くようになったようだ。
特に桜は、中学生のころ家族問題でやさぐれていたからか、ひかるのことをよく耳にするようになったという。
何でも、一人で年上に挑む中学生がいるとかで…
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