かみさま

世の中には、たくさんのかみさまがいます。

その中でも、貧乏のかみさまはとっても嫌われています。

なぜ、嫌われているかというと、とりついた人や、その家族を貧乏にしてしまうからです。

貧乏のかみさまは、悩んでいました。

ほかのかみさまたちが、みんなから尊敬されたり感謝されたりしているのに自分だけ嫌われてしまっていることに。

貧乏のかみさまは、もう死んでしまおうかと思いました。

悩んでいたら、そこへ死のかみさまがきました。

死のかみさまは貧乏のかみさまにいいました。

「わしも、たくさんのひとを死へとみちびいてきたからほんとつらい。だからびんぼうの　かみさまのきもちがすごくわかるぞ」

といいました。

貧乏のかみさまは、

「お互いつらいですね。でも自分ひとりがそうおもってるのじゃないとわかって少しきも　ちが楽になりました。ありがとうございます」

貧乏のかみさまは、死のかみさまの言葉のおかげで立ち直ることができました。

貧乏のかみさまは、また自分の仕事にもどり誰かを貧乏にしにいきました。